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考えをまとめるため、いつか振り返るために書きます。

エーゲ海周遊(ギリシャ→トルコ) ⑦:イスタンブール旧市街

アジアとヨーロッパにまたがる1600年もの間、世界の首都であり続けたイスタンブールについて。

 

 

前回はパムッカレについて記述。

 

xlinda.hatenablog.com

 

今回は、ヨーロッパとアジアの架け橋、イスタンブール。その中でも旧市街について。

 

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パムッカレ近郊の都市、デニズリから途中何度か休憩を挟みながら13時間ものバス旅、個人的なバス長時間乗車記録を更新してしまった。日中のため眠たくなることもなく、思い返してみれば短く感じるが、乗っている時は永遠に続くのではないかと思うほど長く感じていた。

トルコ内陸らしい岩山の中を進むバスだったが、イスタンブールに近づくにつれて車の数も増していき、すごい渋滞だ。

夕暮れ時、バスの車窓から遠くに映るイスタンブールの都市越しに夕日を眺めていた。

 

 

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優雅な朝食の写真。

イスタンブールに到着が夜となったため、その日はホテルにチェックイン後そのまま眠りについた。

"アゴラハウス"という日本人の知美さんが経営されているホテル。

シャワーも綺麗で屋上からの景色を堪能できる朝食も美味しく、素敵なホテルだ。

知美さんには良くしてもらい、イスタンブールの現状やイスラム教についてなど色々なお話を伺った。旅行の後にもメールを下さり、またいつの日かイスタンブールを訪れた際には必ず宿泊したい。

 

8人部屋のドミに泊まっていたが、先に宿泊していたポルトガル出身のカップルの方が大阪に行ったことがあるという話題から仲良くなった。外国バックパッカーカップルはよく会うが、中々日本人旅人カップルとは遭遇しない(0ではない)。大好きな人と同じ時間を過ごしている彼らをとても羨ましく感じていた。

 

 

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この日はイスタンブール旧市街の街を歩くことにした。一日で世界遺産を総なめして巡っていく。 

始めに述べておくが、こんなにも世界史の知識が浅いことを悔いた日はない。宗教については倫理で学んでいたが、歴史的背景についてもっと学ぶべきだと感じ続けていた。 

 

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スルタンアフメット・ジャーミィ

始めに訪れたのが、スルタンアフメット・ジャーミィ。ブルーモスクと言われている。旧市街中心の広場からも大きく主張されている。

 

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オスマン建築の最高傑作の一つと言われるこの寺院だが、個人的には内装よりも外から見た造りや規模に圧倒された。(それを伝えうる全体像の写真を撮れていないことが残念だ…。)ドローンが欲しい。

男性は長ズボン、女性はヒジャブ着用というイスラムでは当たり前のことを改めて目の当たりにした。観光客も多いが、現地の人がそれ以上に多い。私はそのまま中へ。

 

 

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高い天井と美しいステンドグラス、ブルー主体の内装の上にグリーンの絨毯が広がっている。緑はイスラムの聖なる色で、エチオピアから送られたものであると本には書かれていた。勿論土足NG。

ドーム内部はガランとしており、中心付近には観光客は入ることはできない。そこで礼拝が捧げられていた。実際にムスリルの方が礼拝を捧げる姿を目の前でしっかりと見たのは初めてのことだった。

 

 

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アヤソフィア博物館

次に訪れたのは、アヤソフィア博物館。私が今回訪れた中で最も美しいと感じたビサンツ建築だ。ここのためだけでも旧市街に訪れる価値があると思う。ビサンツ最高傑作と称されている。325年コンスタンティヌス1世により建築が始まり2世の時に完成。

 

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旧市街中心広場に位置するこちらは、先ほどのスルタンアフメット・ジャーミィに比べると外観は派手ではないが(と言っても大きい)、内装はとても美しい。

ミュージアムパスを購入することで、ここだけでなくその他の箇所も入場できる。1時間弱並んでようやく中へ入る。 

 

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一部舗装中ではあったものの、ゲームで例えるのであれば、ドラクエではなく、FFやダークソウルに出てくるような、荘厳と言われるような内装。

吊るされたシャンデリアが美しく、それぞれの柱が威厳を発している。上部に飾られる円盤はそれぞれの皇帝のエンブレムであり、男心が擽られる。

一人でいたにもかかわらず、"ビサンツ凄い…。"と呟いてしまった。

ノートルダム大聖堂などのヨーロッパ世界遺産らしい他の教会と比較しても私の好みは圧倒的にこちらだった。体力と気力があれば中東巡りをしたい。

 

 

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2階にも登ることができ、柱やシャンデリアについてもじっくり眺めることができる。

また一番奥には聖母マリアの絵画が飾られており、キリスト教イスラム教の共存が見て取れる。これが歴史的にどう言った意味なのかを考えざるを得ない。 

 

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トプカプ宮殿

そして次は、トプカプ宮殿ローマ帝国、ビサンツ帝国、オスマン朝と1600年もの間、世界の中心だった。数々の歴史が展示されている。王族になった気分で宮殿を歩ける。

 

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庭園を散歩しながら、宮殿の規模や華やかさを感じる。乗馬を楽しむ人、ベンチで休憩する人、家族連れなど賑やかである。建築一つ一つが綺麗だ。

美術館の内部で展示されている物品に関しては撮影NGであり、写真に写すことができないので外観からは殆ど伝わらないと思うのが残念だ。世界史の知識が足りなさすぎるにも関わらず、展示されている武器の魅力や時代と共の遷移、ゲームやアニメで見るような世界そのものだった。歴史全てが詰まった宝物庫を覗いているような気分になれる(実際、宝物ばかり)。やはり武器や防具の遷移を眺めていると、ありきたりな感想だが、歴史の大きさというもの、世界の広さというものを感じざるを得なかった。

 

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宮殿裏付近からは対岸であるアジア側のイスタンブールを見ることができる。トルコは国土の5%がヨーロッパだが、残りの95%はアジアだ。

その他の写真、雰囲気を適当に貼っておく。

 

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 地下宮殿

最後に、地下宮殿へと向かう。ここは先ほどのミュージアムパスが使えないため、別料金を払う。

 

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地下宮殿はかつて貯水池として使用されていた、地上から穴を開けて地下水として使用するだけでなく、魚も釣っていたと言われている。現在でも魚が泳いでいる。餌をやることも可能。

迷路のように入り組んだ暗い道にポツポツと明かりがあり、奥に進む。柱のアーチと水路は幻想的で綺麗だ。

 

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最も奥には、4方面とも逆さまメデューサ顔の柱がある。

なぜこのような柱を作ったのかその意味について私は分からなかったが、ここには沢山のお賽銭があり、多くの人が様々な思いを馳せたのではないだろうか。

 

 

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次は詐欺の話だ、少し長くなるが。

イスタンブール中心街を歩いていると、驚くほど多く、1つの道に対して1回ほど声をかけられる。彼らは私たちが日本人であることを知っていて声をかけているわけだ。私はイスタンブールに着くやいなや、アゴラハウスの知美さんに沢山の注意を受けた。自作の注意喚起プリントも頂いた。ここ数年イスタンブールでは日本人相手の詐欺が本当に多いということを。実際に被害に合われている人が後を立たないようだ。流れは決まっており、日本語を話せたり、日本に行ったことがあると言って私たちに近づいてくる。そして強引にではなく、飲みに行こうぜ、あそこの店行こうぜ、といったラフな感じに誘ってくる。そして飲みに行って高額な請求をされる、高額な絨毯を買わされる。一度お金を払ってしまうと警察も介入しづらいようだ。人によるが10万〜30万もの被害があるらしい。

 

その日、私は日本の友人と二人で歩いていたわけだが、夜の大通りで自称イタリア出身の二人組に声をかけられた。(どう見てもイタリア顔ではなく、中東顔ではあったが。)彼らは日本に行ったことがあるよと教えてくれ、拙い日本語で"なんでやねん"や"ありがとう、失礼します"と話しかけて、一緒に写真を撮ろうぜと、4人で集合写真を撮った。和気藹々と会話も弾み、昔働いていたんだぜと、某日本大手企業の会員カードなども見せてくれたりした。異国の地での出会いに弱い日本人はまさに"友達"になったように錯覚してしまう。この後飲もうぜ、今日は祭りなんだぜ、と誘われ、ホテルまで送っていくよと私たちが宿泊しているホテルの前まで共に歩く。(勿論、この日に祭りなど開催されてはいなかった。)〇〇時にホテル前まで迎えに来るから、それまでに準備しといて、と仲良しな感じに一旦別れる。約束をしてしまうと破ることが出来ないのが日本人だ。残念ながら私は疲れてしまったため、ホテルで寝ると言い、一緒にいた友人は約束通りに彼らと飲みにいくことにした。以降はその友人から後で聞いた話だ。友人は約束の時間にホテル前に出るとそのままイタリア出身の二人組とタクシーに乗ってどこか遠くに連れて行かれたらしい。そのままキャバクラのような店に入って、仲良く会話をしながらお酒を飲んだらしい、ビール5杯とウイスキー1杯を。帰ろうと言って、レシートを渡されると日本円にして29万円の請求だった。どう考えても高すぎる。手元にこんなにお金は持ってないと伝えると、強面の人が出てきて、ATMまで着いていくからお金を下ろせと脅される。何ともテンプレートのような展開だ。怖くなった友人は、走って逃げ、すぐにタクシーに乗り込んで適当に走ってもらったらしい。今、自分の現在地すらわからない、時間も深夜。偶然通りかかったタスマニア人に話しかけると、ここは新市街であり、旧市街まではバスで行けるとのこと、そのルートを教えてもらい、無事ホテルまで帰ってくることが出来た。イタリア出身二人組にはホテルの場所も知られているわけだが、それ以降、ホテルまで訪ねてくることがなかったあたりにも、怪しかったことは明白だろう。友人は良い経験が出来た。と言っていたが、無事で何よりだった。

 

残念な話ではあるが、向こうからわざわざ日本人の私たちに話しかけてくるような人には注意が必要だ。この話を聞いた以降は、私は耳を傾けないようにはしていたものの、ここイスタンブール旧市街地では、本当に声をかけてくる人は多い。

 

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次に宗教の話。

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イスラム圏に行ったことがない人、イスラム圏の人と接したことがない人にとっては、イスラム教自体に馴染みがあまりない。日本にいる人にとってはそもそも宗教について考える機会が多くはない。実際私も高校で倫理を勉強するまでは一度も宗教について考えたことなど無かったように思える。

私が宗教を実感したものの一つに、礼拝(サラート)の呼びかけアザーンがある。モスクから数時間おきに大音量が垂れ流され、街中にこだまし続けるこのアザーンがごく当たり前であり、その当たり前の状況そのものに初めは戸惑っていたものの、数日いただけでもすぐに慣れてしまった。マイナスな意味ではないが、私はこの慣れていくことに対して少しだけ違和感を感じていた。どういう気持ちなのかは上手く説明できない。イスタンブールに暮らす他宗教(日本人含む)の方々もイスラム教に入信する人は結構多いらしい。教えもわかりやすく、確立された宗教体系でありマッチする人にはマッチする。

 

 

youtu.be

 

最近ではイスラムの話を持ち出すと、イスラム国の話題になっていく。現地の人ともこの話をした。バックグラウンドのない私なのでこれらの話題について沢山記述することができないが、皆が決まって同じように言うことがあり、それは日本でも耳にすることが多い内容だった。

現代社会においては、パレスチナ問題やイスラム国などがある。2004年にはウサーマヴィンラディーンが率いたアルカイダが誕生し、2006年にイラクイスラム国が誕生し、2011年シリア内戦、2014年にはイラクシリア付近が統一され現在の形のイスラム国(IS)となった。東アジアに住む私たちが平和に暮らしている中で、中東は数十年の間、紛争状態が続いている。イスラムの教えの一つであるジハード(聖戦)、ムスリルの戦いは聖なるものとして崇められ、スンニ派シーア派の対立による内戦、領土目的の紛争が続いている。

それに関連したアメリカ9.11同時多発テロや、日本人のイスラム拉致殺害、パリ同時多発テロなど。例えば、自分の家族や親友が死んで嬉しい人はいない。戦争が起こる要因は様々で、かつての日本がそうだったように食料や資源などの土地が発端で起こる場合もあれば、国家や政府に対する不満から、異なる民族間や宗教観の違いから起こる場合もある。それが過ちだと知る人も多数いる中でも、それに関わらず集団単位では戦争が起こり、歴史を繰り返している。(個人間でも争いが絶えない世界だ。)

難しすぎるこれらの問題に対して、一個人でどうにかできることではないことは確かで、人間の歴史を見てもこういった対立が数千年も続いていることも確かだ。 (トプカプ宮殿で見た歴史的遺品も戦争の歴史に近いものがあった。)しかし、一人では何もできないので無視して良いという訳ではなく、何もできないかもしれない私たちも、今の世界がどう変化しつつあるのかということくらいには目を向けていたい。日本人の私たちにとって世界宗教が馴染みないからこそ、いつの日かまずは、ユダヤ教キリスト教イスラム教にとっての聖地であるエルサレムには行きたいと今回イスタブールを訪れた私は思った。生きている間に自分の五感で感じるべきことの一つだと思う。得体のしれない、何かわからない、例えば集団のようなものに心が動かされるのではなく、個人個人が自分の意思のもと、自分と他人とは違うのが当たり前で、その上で他人の良さ悪さを認め合って協調できる世界へと思いを馳せて。世界全体みんな仲良しだなんて言わないので、せめて同じ気持ちを分かち合える人と出会い、そんな人たちと一緒にいたいという気持ちを実現できる世界になりますように。

 

 

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P.S.

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相変わらずトルコ料理は日本人の味覚にマッチしている。この夜もアザーンを聴きながら私は焼肉とライスを美味しく食べていた。